ハイドロカルチャーで使うジェルポリマーはとてもきれいですが下記のように注意点がいくつかあります。
【ポリマー注意点】
●熱に弱い。
●ガラスなどの透明な容器に入れるとキラキラ光ってきれいですが、いずれコケやカビが生えてきます。
●ポリマー自体には養分が含まれていないです。
●養分として肥料を入れると、さらに苔などが生えやすくなります。
これでは、普通の植物には使えそうもありませんね。
でも植物の中には土と肥料が不要で養分が全く含まれていない水の方が本来の姿を見せてくれる植物があります。
その植物は、
●食虫植物は養分の少ない環境に適応するために虫から養分を得るように進化してきました。その為肥沃な土壌だと虫から養分を得る必要性が無くなり、虫を捕る器官が小さくなってしまう事もあるそうです。
●ですので、食虫植物は養分のないハイドロカルチャーのような環境の方が本来の姿を見せてくれます。
●但し、食虫植物にもジェルポリマーのような湿度の高い培地を好む種類と乾燥を好む種類があります。
●以下は湿度を好む食虫植物です。
●ハエトリグサ
●ネペンテス グラシリス
(ウツボカズラの一種)
●ウトリクラリア
(クリオネソウやウサギゴケ等)
●サラセニア
●モウセンゴケ
(乾燥を好む種もあります)
【各植物の注意点】
●ハエトリグサ
・日あたりを好む湿地性の植物です。
・高温に弱いらしいです。夏場は野外の涼しい場所に置いていれば問題ないようです。
・冬になると葉は全て枯れますが生きています。ただし冬は寒さに当てないと翌年に芽が生えてこないです。
●ネペンテス グラシリス
・枝が上に伸びて根張りも強くないのでポリマーだと地盤?が弱く株がぐらつきます。
・比較的耐陰性があります。
・耐暑性はありますが寒さに弱い。冬は室内で育ててもある程度は枯れるかも。捕虫袋が全て枯れてしまっても春にはまた生えてきます。
・グラシリスと同じ小型種でもアラタ(ヒョウタンウツボカズラ)は乾燥を好みジェルポリマー栽培には向いていないかもしれません。
●ウトリクラリア
・湿地の植物です。
・風通しがが大切で、多くの種は日当たりを好みます。
・水中の微生物を捕食しています。その為、微生物が発生しにくいポリマーの環境よりは魚のいる水槽を利用した腰水の方が向いています。
・日あたりを好むクリオネソウより半日陰を好むウサギゴケの方が室内栽培には向いています。
●サラセニア
・栽培は比較的難しい、暑さと乾燥が苦手です。
・日あたりを好みます。
・大型種が多い。ポリマーだと地盤が弱く株がぐらつきます。
・根からは余り水分を吸収しない、こまめに葉水をする。
・ポリマー栽培はリスクが大きいかもしれません(私はサラセニアではやったことがありません)。
~~~小型で比較的丈夫な種~~~
●サラセニア プルプレア プルプレア
●ヘリアンフォラ ミノール(サラセニア近縁種)
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●モウセンゴケ
・やや暑さに弱いです。
・葉には水がかからないように注意!
・葉がべたべたするので扱いにくいです。
【栽培例】
●植物:モウセンゴケ
●容器:ザル付きボウル
●換水:2日に一回位
・ザルを外しボウルの水を交換しています。
・冬場は冷たい水を使うのは避けましょう。ペットボトルなどに汲み置きしておいたぬるくなった水が良いです。
●汚れ:日照量の問題もありますが、ちゃんと換水していれば苔は生えてこないようです。
ですが、長期間育てていると枯れ葉が堆積してきます。
※ポリマー自体にも水を含んでますが、ポリマーに根が張る事を当てにせず腰水栽培のつもりで水を張った方がいいと思います。
土を使わないのでキッチンでも衛生的!コバエも取ってくれます!
【お気に入りザル付き容器】
【失敗談】
以前、夏の朝方に、少しお日様に当てようとジェルポリマー入りのハエトリグサをベランダに置き、そのまま忘れて放置してしまった事がありました。
昼過ぎに気づいて慌ててベランダに取りに行ったのですが、鉢(ザル付き容器)を手に取る時に親指が鉢に入ってしまいました。その瞬間、ねちょっという気持ち悪い感触がして目をやると、ポリマーが熱で溶け始めて納豆の様に糸を引いていました。
気持ち悪くてそのまま鉢ごと捨ててしまいました。ごめんなさい。
ポリマー注意点の所でも書きましたが、ポリマーは熱に弱いです。直射日光を好むような植物には向いていないと思います。