ランプヤン
ハナショウガ (花生姜)
Bitter ginger
Shampoo ginger
【基本情報】
●陸生植物:土が必要です。
●学名:Zingiber zerumbet
●日本ではハナショウガ/ランプヤンと呼ばれることが多いようです。
●英名はBitter ginger / Shampoo ginger
●熱帯植物:Hardiness zone(耐寒性)は9~10
・目安として北九州市のzoneが9です。日本の多くの地域では冬は室内で管理する必要があります。
・高温多湿を好みます。
●高さ1m以上(赤い部分はトウモロコシ以上の大きさ)になり室内向きではありません。
【ハワイでのハナショウガ】
●ハワイ語でAwapuhi kuahiwiと呼び赤い部分を絞った液体はヘアコンディショナーとして使われるそうです。英語でShampoo gingerとも呼ばれていて柔らかくて輝きのある髪にするために使うのだそうです。
Awapuhi kuahiwiを配合したシャンプーなどもあるようです。
●その他のAwapuhi
・Awapuhi keoke
o(白ショウガ)
・Awapuhi melemele(黄ショウガ)
・Awapuhi ula
ula(赤ショウガ)
【YouTube:エクアドルのエコツアー】
●ハチドリを引き寄せるためにランプヤンを使っています。(ランプヤンの蜜を吸っているわけではないようです… 一つ目の動画のボトルは砂糖水です。)
●日本で例えるなら「ハトにポップコーン」「コイにお麩」を与えるように、エクアドルでは「ハチドリにランプヤン」が定番商品なのでしょうか?
【その他のAwapuhi(ハワイのショウガ)】
●アワプヒ メレメレ(黄ショウガ)
・Hedychium flavescens
●アワプヒ ケオケオ(白ショウガ)
・Hedychium coronarium 育て方
・ハワイの美の秘密。Awapuhi Wild Ginger (下図:楽天広告)
アプワヒを使ったシャンプーなど。
●画像ID: ①著作者②作品名③ライセンス形態④備考⑤URL
・Fig07:①fede2cr②Bitter ginger③CC-BY④翻案⑤https://www.inaturalist.org/observations/98445807
・Fig35:①vincentvosriberalta②Bitter ginger③CC-BY④翻案⑤https://www.inaturalist.org/observations/111021035
・FigR41:①nefariess②Alpinia purpurata③CC-BY-NC④翻案⑤https://www.inaturalist.org/observations/202401541
・FigY56:①nomnomdeplume②Hedychium flavescens③CC-BY-NC④翻案⑤https://www.inaturalist.org/observations/230416356
背景画像:ハワイの州鳥 ネネ / ハワイガン / Branta sandvicensis
・ネネもランプヤンもハワイでは移入種のようです。
下記参照元:NIH(アメリカ国立衛生研究所)National Library of Medicine 2024/8/17閲覧
【ハナショウガの民間療法】
●Z. zerumbet(ハナショウガ)の伝統的な利用:炎症、発熱、歯痛、消化不良、便秘、下痢、重度の捻挫、痛みの緩和、鎮痙薬、抗リウマチ薬、利尿薬として使用。あくまでも民間療法で医学的な根拠のないものです。以下は国別の利用方法。
●マレーシア
炎症性および疼痛性疾患、寄生虫感染、下痢など
●タイ
整腸剤、エイズ(HIV)
●中国
根茎をアルコールに浸して強壮剤、清浄剤
●インド
根茎の粉末を熟したヤエヤマアオキ(Morinda citrifolia)と混ぜて激しい痛みの治療に使用し、調理して柔らかくした根茎は歯痛、咳、喘息、寄生虫、ハンセン病、その他の皮膚病の治療に使用され、粉砕して濾した根茎は水に混ぜて飲んで胃痛を治療
●ハワイ
打撲傷、切り傷、頭痛、歯痛、白癬/その他の皮膚病、関節の痛み/捻挫、胃痛の治療
【ハナショウガの薬理学的可能性】
上記の民間療法に効果があるのか、動物実験などにより検証を行った結果です。
●抗炎症、抗鎮痛、抗潰瘍、抗酸化、抗癌、抗菌、抗高血糖、抗アレルギー、抗酸化、抗血小板活性を持つことが実証されています。
●炎症反応を悪化させることなく喘息の症状を改善する可能性を示唆しています。
●癌細胞に対する抗増殖活性を示しました。
●担癌マウスの寿命を著しく延長できる。
●MCF-7(ヒト乳癌)に対して有効であり、正常細胞に対する毒性が低かった。
●根茎の粗抽出物は強い抗結核菌活性があると考えられる。
※参照元のNIHはアメリカの権威ある政府機関で実証内容も事実(NIHが実証したとは限らない)ですが、あくまでも抽出物を使った動物実験で有意に(確率統計的に有効な)変化が見られたというレベルです。薬にはなりません。
このような情報をもとに「アメリカ政府認定のがん治療成分配合」などと謳ったサプリなどに注意しましょう!
(”ショウガ類は健康に良くて癌になる確率が減るかもしれない”くらいの認識で良いかと思います。)